_ この辺は太秦の観光地でありながらも普通の都会でもある街.
都会とは言っても四条河原町のような繁華街でもなく、四条烏丸のようなビジネス街でもなく、生活感のある街です.
そんな中で広隆寺は都会のオアシスと言った感じ.
犬を連れた人がのほほんとしてそうな、そんなところでもあるのよ.
境内は広く明るく、クマゼミがじょわじょわと鳴いていました.
_ そんな広隆寺、実は聖徳太子の頃のお寺なの.
京都のお寺は歴史が浅くて...なんてがっかりする方にもおすすめ.
とは言っても建物は新しく、もっとも古い講堂は1165年の建築.
飛鳥時代からあった寺がこの時代に移転されたのではとの説もあるそうです.
「新しい」なんて書きましたが、そんな講堂は京都でもっとも古い建物です.
京都市内中心部から離れたこんなところに古い建物が残っているのは市街を離れてた故に応仁の乱の戦火を逃れたからかな.
市内中心部は焼け野原、京都に古い建物なんてなにも残ってないよ.
_ そんな広隆寺で有名なのは霊宝殿の弥勒菩薩半跏思惟像.
国宝第一号の有名な仏像です.
これも古いもので飛鳥時代の仏さまなの.
京都のお寺は古い仏像がなくて...なんてがっかりする方にもおすすめ.
はかせは初めてこの弥勒さまに会うことが出来ました.
長い間京都に住んでるのにねぇ.
ちょっと感激.
法隆寺金堂の薬師如来座像と似たような大きさ・雰囲気ですが、
半跏思惟像だけに動きがあり、いろんな角度から眺めると楽しいの.
お堂に安置されていると言うよりも博物館的な感じで置かれているので気楽に眺める事が出来ます.
その分有り難みは少なくなっちゃうけど.
_ 半跏思惟像は奈良斑鳩の中宮寺の如意輪観音も有名です.
こちらも国宝.
二体並べてじっくり拝んでみたい.
実体をふたつ並べてみるなんてのは無理なお話ですが、写真なら可能なの.
そんなわけで、
http://www1.megaegg.ne.jp/~summy/miroku/miroku.html
や
http://kajipon.sakura.ne.jp/kt/butuzou2.htm
に二体を並べてある写真があるので比べてみましょう.
広隆寺のものは宝冠を抱いていますが、中宮寺のものは髪の毛が二つ括りぼんぼり状に括られています.
光背を背負っている中宮寺のものよりも広隆寺の方がなんとなく近く感じられるかな?
木目が見えている広隆寺の方が素朴に見えるかな?
はかせは仏像の専門家でもなんでもないのでぽわわんと見つめているだけですが、
美術に詳しい人や、最近はやりの見仏な人たちはどんな風に観るのかな?