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たいへん日記

私へ●たいはかせの日記、と言うよりは雑記です.
日々の出来事を書いていくのではなく、普段から思っていることをとりとめもなく書いていくつもりです.
とかなんとか言いながらも日々の行動の記録が大半を占めているあたりがニントモカントモ...

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2014年12月24日(Wednesday) 楽器の出す音がどう聞こえているのかに悩まされる日々

_ [音楽] 鳴り

楽器をやっていると、「鳴り」とか「響き」とか「飛び」などのコトバに出会ったりするのです.
これらについては、いろんな人の話を聞いたり、書き物を読むことがあるのよ.
その都度、「ふむふむ」と納得したり「えー、ほんまかいな」と疑ったり、いろいろなの.

はかせはバスーンを吹く以前にトロンボーンを吹いていました.
はかせのトロンボーンってすんごい鳴るのです.
いや、「鳴る」というより「響いている」のかしらん.
なんか、楽器全体から音が出てるのが分かるのよ.
吹いていると、自分の音が楽器から出てるのがよく分かるのです.
先年、たまたまこの楽器をホールで吹く機会がありました.
自分の音が客席に飛んで、跳ね返ってくるのが分かるのよ.
吹いててとっても良い気分なのです(^Q^).
これは「響いている」と言うより「飛んでいる」なのかしらん?

楽器の広告を見ると「遠鳴り」なんてことばが書かれている事があります.
楽器を演奏している側では大きく聞こえないのに、離れて聞くと大きい音に聞こえる.
これが不思議で仕方無いです.
硬い音 (これも客観的でない表現だ (高次倍音を沢山含むとでも言えば良いのだろうか)) が遠くまで聞こえて、柔らかい音が遠くでは聞こえない、というのは分かるのよ.
(http://hornpipe.exblog.jp/5715589 に面白い事が書かれています)
クラリネットの「ピギャー」は遠くでもよく聞こえるでしょ(^Q^;).
「遠鳴り」とされてるコトバって、どうもそうでは無さそうです.
「鳴り」ってなんだろう?
金管楽器だと、薄ベルは良く鳴る、ヘビーウェイトは遠鳴りする、なんてことが言われています.
ほんとかしらん?
「都市伝説」みたいなものなの?

_ [音楽] 飛び

はかせは、楽器の音の「鳴り」とか「響き」とか「飛び」などが、よく分かっていません.
特にこの「飛び」がわからんです.
前述の「遠鳴り」も「飛び」の事なんでしょうか?

「ホールの奥まで音を飛ばすように吹いてね」なんて事を中学・高校の頃に言われたりしましたが、どうすれば良いのか分かりません.
大きい音を出せ、と言う事なら分かるのですが、そうではないんだって.
どうすればいいんだ...
google 先生にお伺いを立てると
「集中した息で音の芯を作り、その周りに響きが生まれてホールの奥まですっ飛んで行く」
なんてのも見つかります.
?????
「集中した息」って何なの?
息を集中させるってどんな事なのかしらん?
吐く息って、間違い無くマウスピースに集中して出て行くやん.
「集中した息」っていったい何を言うてるねん

      ィ";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙t,
     彡;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
     イ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;r''ソ~ヾ:;;;;;;゙i,
     t;;;;;;;リ~`゙ヾ、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ    i,;;;;;;!
     ゙i,;;;;t    ヾ-‐''"~´_,,.ィ"゙  ヾ;;f^!   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     ト.;;;;;》  =ニー-彡ニ''"~´,,...,,.  レ')l. < おまえは何を言っているんだ
     t゙ヾ;l   __,, .. ,,_   ,.テ:ro=r''"゙ !.f'l.   \____________
      ヽ.ヽ ー=rtσフ= ;  ('"^'=''′  リノ
    ,,.. -‐ゝ.>、 `゙゙゙゙´ ,'  ヽ   . : :! /
 ~´ : : : : : `ヽ:.    ,rf :. . :.: j 、 . : : ト、.、
 : : : : : : : : : : ヽ、  /. .゙ー:、_,.r'゙: :ヽ. : :/ ヽ\、
  :f: r: : : : : : : : !丶  r-、=一=''チ^  ,/   !:: : :`丶、_
  : /: : : : : : : : :! ヽ、  ゙ ''' ''¨´  /   ,i: : : l!: : : : :`ヽ、
 〃: :j: : : : : : : ゙i   `ヽ、..,,__,, :ィ"::   ,ノ:: : : : : : : : : : : :\
 ノ: : : : : : : : : : :丶   : : ::::::::: : : :   /: : : : : : : : : : : : : : : :\

先日のおにっきに、Toshi からツッコミを頂きました.
Toshi さまのお師匠さんによると、「クラリネットは音が360度拡散しちゃう」そうな.
なるほど、そうなのかも.

金管楽器だとベルの向きに音が飛びます.
これは間違いない.
音を飛ばしたい方にラッパを向けると確実にそちらに音が飛びます.
オンマイクの演奏だと、ベルをマイクに向けます.

サックスもベルをマイクに向ける事が多いですね.
クリップマイクはベル開口部に向けて付けるようになっています.
でもでも、最低音だと (穴を全部ふさぐ) ベルから音が出ますが、トーンホールが開いている時って、トーンホールから音が出てます.
プロ級のしっかりした PA だとマイクを2本使っているのを見かけます.

クラリネットも同様です罠.
360度というわけではないでしょうが、音の飛ぶ方向がトーンホールの向きに拡散しますなー.
サックスでもクラ同様に拡散してしまいます.
それを「(前方の)ホールの最後席まで音を飛ばす」にはどうすればいいんだ?

              ∧  _,,.、-‐―っ    ヽ      ど
                / `v'     /        l       う
             ヽ         /         |      す
              li、 -‐―、 〈         |     れ
               |_j   ______ ヽ         |       ば
                |/   ^`='    ゙ 、     /        い
               / く         ヽ, ,へ/         い
              `iー' ヽ、   ノ    j6/         ん
                 }ー-、_ ,  l     '/           だ
                |`ーイ  j      /          。
                  __|     _、-ー' l 、
  _,,...、-‐-―''^^~´ ̄/ i`ヽ_ -'     | |`ヽー--、
 /             /  |  ヽ        | /  ヽ   `ヽ

なにか特殊な方法で、音の飛ぶ方向を前方のみに集中させるのか?
よく分からんのです.
一説では「腹筋を使う」と飛ぶそうですが、ほんとかしらん?

_ [音楽] 響き

続いては「響き」のおはなし.

ピアノは共鳴板があって、ハンマーが弦を叩いた音が響きます.
ギターは共鳴胴があって、弾いた音は胴の中で響きます.
共鳴胴のないエレキギターでは、弾いても音が響きません.
管楽器では、金属製の楽器は響きます.
吹くと響きます.
木製の楽器は...金属製の楽器のように響きません.
木琴と鉄琴の違いと同様です.

ところがこれは楽器の個体によって、よく響くのんやら、よく響かないのんやらがあります.
うまく説明できないけど、楽器が響いてたり響いてなかったりするのよ.
楽器メーカーはきっと「こうすれば響く」「こうすれば響かない」などを研究してるのでしょうね.
前述のはかせのトロンボーンはよこう響きますよ(^Q^).
最近楽団の後輩のトロンボーンとユーフォニウムを吹かせて貰いました.
楽器が響くというよりは、ベルから音が出ているように感じました.
吹いている自分に楽器からのフィードバックが感じられないのです.
これが噂の「遠鳴り」なの?

木製の楽器は...金属の楽器のように響きません.
いわゆる「レゾナンス」がないのよ.
はかせの吹いているバスーンは、ほんとにレゾナンスが全然ないです.
息を止めると音が止まり、響きも止まります.
大概は、大きい楽器 (低音楽器) って響くのにねー.

木製/金属製に関わらず、大概の金管楽器は響きます.
これは楽器の性質上当たり前の事です.
金管は楽器ではないのです.
唇こそが楽器でトランペットやトロンボーンは共振器にすぎないのよ.
(詳しくは「楽器図説」をご参照ください)

さてさて、「音を響かせて下さい」「楽器を響かせて下さい」なんてよく言われますね.
はかせも言ったりします(^Q^;).
でも、それを具体的にどうやって実現させるのか、自分でもよく分からない.
大きい音を出す、たくさん息を入れる、等とはどう違うのか? よく分からないのです.
「音の響きとは『倍音』だ」、などと言っているかたもいるようです.
「響きの豊かな音は倍音を沢山含んだ音」?
「倍音が含まれていない音はやせた音」?
倍音のない純音ってけっこう簡単に聴けますよね.
あれって「やせてる」のかしらん?

どうも、「響き」「鳴り」「飛び」などは定義が成されないままで使うとバズワードになってしまうようです.
はかせもこれらの述語を使う際には注意するようにします.

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]
_ Toshi (2014年12月24日(Wednesday) 15:20)

悪い吹き方の例として「口先だけで吹く」という言い方をすることがありますが,吹奏というのは意識下で声帯もちゃんと使って音を出しているのだそうです。つまり声帯から喉にかけての(声帯の)振動や(喉の)共鳴を利用して音を出しているということのようです。 <br>これら声帯や喉がどれだけ利用されるかによって「倍音成分が変わる」ということを聞いたことがあります。ひいては,同じ楽器,同じマウスピースでもヒトによって音が異なるのは,こういった身体的な構造の違い(口腔内も含む)によるところが大だということも言われてますよね。 <br>またもや私のクラリネットの師匠から聞いた受け売りで申し訳ないですが,楽器で音を出している時,ヒトの身体の反応は声を出して歌っているときとほぼ同じなんだそうです。だから楽器で音を出しているときには声にならないだけで声帯もちゃんと楽器を鳴らすのに最適なように無意識のうちに震わせているんだそうで。 <br>ちなみに,Saxでフルブローというロック等でよく使われる奏法がありますが,これは実際に肉声を出しながら吹き音を歪ませて演奏する方法なんですけど,これは声帯を無理に震わせて干渉波を出しているような方法ですね。フルートでもヴォイシングって言ったかな?,同じように声を出しながら吹く奏法がJazzではあります。こうすることによって音の響きそのものが変わってしまいます。 <br> <br>音を飛ばすとか響かせるとか遠鳴りとか近鳴りなどと音を表現する言葉が色々ありますけど,これって大半はイメージトレーニングのための表現だと言っても過言じゃないようです。 <br>吹奏楽器で音を出すというのは口腔内から鼻腔から声帯といった空気の通り道が深く関連していて,その各部位の "使い方" で様々な音の表情が使い分けられるみたいです。これも倍音成分の使い分けが一つの結果として表れているようですね。 <br> <br>昔,トヨタでしたか?,ラッパを吹くロボットがありましたけど,あれもヒトの唇の機能を実現するのに苦労したとか,肺から口腔に相当する部分を作るのに苦労したとか,そんな話も聞いたことがありますように,ただ息を吹き込めば音が出るという,それほど単純なモノでないことだけは確かなようです。 <br>息のスピードという表現もよく使いますけど,あれも無造作に息を強く吐き出すだけでは,息の流れが口腔内や喉などで乱れてスワール(渦流)が発生し,そこで干渉波が出てしまうことによる倍音成分の変化があるからのようです。だから速いスピードで真っ直ぐに息を出せ,といったように,イメージトレーニング的な意味で使っているのでしょうね。そのイメージによって脳味噌が各部位の動きを最適化させるんだと,かのクラリネットの師匠が申しておりました。 <br> <br>また,奥へ飛ばす,とか遠鳴りとか近鳴りというのは "音の指向性" に関する表現だと思いますが,一般に高音(高周波)になるほど指向性は狭くなり,低音(低周波)になるほど到達距離の長くなるのが大気を伝わる音の特性ですけど,これらも吹奏するうえで倍音成分として大きく関わっているようです。 <br> <br>ちなみに,私のSaxの場合はかなり指向性の強い(狭い)音のようで,周囲で吹いているヒトから言わせると,私の音は隣(横)にいると時によっては聞き取れなくて合わせるのに苦労するンだそうですが,ところが前方にいるとウルサイほど聞こえてくる,だそうです(笑 <br>また,知り合いのあるスタジオミュージシャンの話では,オンマイク(マイクべったり)で吹く時とオフマイク(マイクを遠くへ離して)で吹く時には奏法を変えて吹く,ということも言ってました。これは近鳴り(=近くで聴くとキレイに聞こえる)と遠鳴り(=遠くで聞くとキレイに聞こえる)を自分で吹き分けているということのようです。 <br> <br>というように,けっこう複雑なようです(笑 <br>

_ Toshi (2014年12月24日(Wednesday) 15:38)

あ,一つだけ余談を。Saxの音を拾うのに最も最適な部位は,じつは「ネック」なんです。 <br>ただ,ネックで音を拾うには,ネックに横穴を開けてそこに小型マイクを(機密性を保持した状態で)突っ込まなければならないから改造が必要になっちゃうんで,昔々の一時期はこの方法が流行りましたけど,今はすっかり廃れてますね(笑 <br>

_ へ●たいはかせ (2015年01月13日(Tuesday) 10:19)

Toshiさま <br>いつもありがとうございます. <br>この件は、ずーっとずーっと引き続きの課題ですわ