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たいへん日記

私へ●たいはかせの日記、と言うよりは雑記です.
日々の出来事を書いていくのではなく、普段から思っていることをとりとめもなく書いていくつもりです.
とかなんとか言いながらも日々の行動の記録が大半を占めているあたりがニントモカントモ...

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2006年12月11日(Monday) 貴重な資料に触れる日々

_ [図書館][日常] The Tatler

はかせは京都のとある大学の図書館で働いています.
大学図書館ともなると、館内には貴重資料室なんてものがあったりするのですよ.
たまに、ほんのたまにですが「貴重資料室内の本を閲覧したいよ」なんて物好きな学究心旺盛な方が来られます.
そんな際には貴重資料室担当のはかせが応対することになります.
物好きさん学究心旺盛な利用者氏に書いてもらった「貴重資料閲覧願」の書類求めに応じて地下に設えてある貴重資料室のさして厳重でない鍵を開けて必要な本を取り出してきます.
閲覧願いの書類はたいていの方がテキトーな事しか書いていなかったりなのが常でして、
ほとんどがID番号とか請求記号とかしか書かれてないのよ.
そんなんなので、本にご対面するまでは目的の本が何か分からなかったりなのです.
今回の貴重書庫の目的の本は「The Tatler」でした.

_ 「The Tatler」は18世紀初頭のイギリスの古い雑誌で、この世の雑誌草創期に刊行されたものの代表的なものの一つであり、英文学史ではけっこう重要なものです.
写真はうちの図書館の貴重資料室にあるtatlerのキュミレート版です.
イギリスの古い雑誌The Tatlerイギリスの古い雑誌The Tatlerイギリスの古い雑誌The Tatler
誌名の「tatler」は「tattler」から採られたものです.
「tattler」は英和辞典でひくとキアシシギ (水鳥の一種)」が出てきますが、
他にも「おしゃべり屋さん」の意味があります.
その名の通り編集者が好きなことをいろいろ語りまくる雑誌だったんでしょう.

Vol.1: Nos.1-78. (xxxvii,590pp.) Vol.2: Nos.79-183. (xiv,539pp.) Vol.3: Nos.184-272. (xiv,563pp.) The Tatler=「おしゃべり屋」1709年4月12日から1711年1月2日までR.Steeleが刊行した週3回発行の定期刊行物. J.AddisonおよびJ.Swiftが協力した. 内容は次にこのあとを受けて現れたThe Spectatorと同じく、主として当代生活の批判・感想であり、勃興してきた小説およびエッセイ文学の先駆をなした. (研究社:英米文学辞典)
http://ogawatosho.jimbou.net/catalog/product_info.php/cPath/2000_2270/products_id/211353

その他、英文学に於ける草創期の雑誌については↓ここ↓に詳しく書かれています.http://www.wul.waseda.ac.jp/PUBS/fumi/13/13-16.html
「The tatler」についても書かれていますね.

_ 賢明な読者の皆様はもう察している筈とは思いますが、
たいへん日記の置いてあるディレクトリ「tattler」はこの雑誌のタイトルから拝借したものなのですよ...
はかせがこの日記を始めた時、日記を置くディレクトリ名を何にしようと迷っていたのです.
その時にちょうどこのThe tatlerが納品されてはかせの机の上にあったの.
「これにしよー」
と言うことで「tattler」なのです.

以前にドメイン名をつける必要が出来た時にも何にしようか困ってしまい、その辺にあったカエルを見て「これにしよー」なんててきとーにドメイン名を決めてしまった事もあったのよ.

グダグダと書きましたがそんな事を思い出したと言うことだったのでした.