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たいへん日記

私へ●たいはかせの日記、と言うよりは雑記です.
日々の出来事を書いていくのではなく、普段から思っていることをとりとめもなく書いていくつもりです.
とかなんとか言いながらも日々の行動の記録が大半を占めているあたりがニントモカントモ...

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2012年03月21日(Wednesday) 古い曲を調べる日々

_ [音楽] カッチーニのアヴェ・マリア

吹奏楽団で「カッチーニのアヴェ・マリア」という曲を取り上げています.
wikipedia によると、この曲って20世紀のソ連の作曲家ヴァヴィロフさんによるカッチーニを騙った偽作だそうな.

実際には1970年頃ソ連の音楽家ウラディーミル・ヴァヴィロフ(Vladimir Vavilov 1925-73)によって作曲された歌曲である。

録音も楽譜も90年代前半まで知られていなかった。出典が明らかにされず、現在入手出来る出版譜は全て編曲されたもので、歌詞がただ"Ave Maria"を繰り返すだけという内容もバロックの様式とは相容れない。

ヴァヴィロフは自作を古典作曲家の名前を借りて発表する事がよくあったが、自身が共演しているIrene Bogachyovaの1972年の録音では「作曲者不詳」の『アヴェ・マリア』として発表していた。ヴァヴィロフの没後十年を経てCD録音されたMaria Bieshu(1996)やイネッサ・ガランテのデビュー盤(1994)では作曲者が"D. Caccini"と表記され、ジュリオ・カッチーニの作として広まった。

初期の録音にはBieshuとガランテのほか、スラヴァ(1995)、Lina Mkrtchyan(1990)とソ連のアーティストによる演奏が並ぶ。20世紀末レスリー・ギャレットやスラヴァのCDで一気に知名度が高まり、多くの歌手が録音し映画にも使われた。

以上のような事実はCDや楽譜の楽曲解説では言及が無く、現在一般にはカッチーニ作品と誤認されている。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ジュリオ・カッチーニ#カッチーニのアヴェ・マリア

同様のいきさつを持つ曲では「アルビノーニのアダージョ」なども有名です.(http://ja.wikipedia.org/wiki/アルビノーニのアダージョ)
美術品の偽作ってよくききますが、音楽にもあるんですなー.
「アルビノーニのアダージョ」では偽作者のレモ・ジャゾットが版権を持っていたそうで、それで儲けたのかしらん.

ちなみに他の誰かさんが書いた良い曲を「俺が作曲した」というのんは偽作ではなく、盗作です.

_ はかせはこの「カッチーニのアヴェ・マリア」をうちの楽団用に編曲中なのです.
編曲する時には当然ながら原曲の楽譜を探すのですが、wikipedia に記されているようにオリジナルの楽譜がありません.
偽作だしね.

楽譜がないならせめて録音を聴きたいと思い、wikipedia に記されている「Irene Bogachyova の1972年の録音」を探してみました.
駄菓子菓子...
1974録音のものしか出てこないのよ.
Irene Bogachyova の「ロシアン・ヴォーカル・スクール」と題するアルバムにこの曲が収録されていますが、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの書誌データを見る限りでは、1974年録音で、「CACCINI, D.」の名前がクレジットされていいます.
うーん、残念.

Amazon では録音年などは分からないものの「ロシアン・ヴォーカル・スクール」に「Ave Maria」が含まれていることが分かります.
Amazon の 書誌データベースはどうもよく分からないのですが、なぜかIrene Bogachyova の「Ave Maria」が複数ヒットするの.(この複数ヒットする「Ave Maria」を試聴するかぎりはどうもこれらは同じモノのようです.)

_ とりあえずこの1974年録音とされる「ロシアン・ヴォーカル・スクール」所収の「Ave Maria」を聴いてみました.

以下は、はかせの大ボケな耳で聞いたものなのであまり本気にせぬように...
編成は、メゾソプラノの独唱にリュートとオルガンの伴奏です.
キーはEマイナー.
テンポはおよそ84.
伴奏パターンは、リュートはトルコ行進曲風に1拍目に装飾音付きで四分音符をじゃらんじゃらんと鳴らすのみ(フレーズの終わりにちょっとしたフィルインあり)、オルガンは全音符でコードを鳴らすのみ.
構成は、前奏(8小節)・A・B・C・D・間奏(8小節)・A・B・後奏(8小節)、となっています.
8小節間の間奏は、オルガンが奏する.
前奏・後奏は8小節、特にメロディーはなく、伴奏同様にリュートとオルガンが鳴っているだけ.

編曲にてこれらを厳密に再現する必要はないものの、元々こういう曲だよ、と言うのんは頭の片隅に入れておきます.

D.Caccini. Ave Maria
Irene Bogachyova
Russian Compact Disc
¥ 150

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]
_ N (2012年03月21日(Wednesday) 17:37)

いつもありがとうございます。<br>歌詞も「Ave Maria」でけですよね。<br>きれいな曲なんできれいに演奏出来れば、私は満足です。<br>8分音符の吹き方とかこだわってみたい気はしますが・・・<br>「アルビノーニのアダージョ」もやってみたいですね。<br>フルートアンサンブルの演奏会でステマネをした時に、この曲を演奏いしていて、きれいな曲やなぁ~って思ってました。<br>楽譜さがそうっかなぁ~

_ へ●たいはかせ (2012年03月27日(Tuesday) 09:45)

「シンプル」をこころがけて編曲中です.<br>ついつい変な和音をいれてしまうのですが、入れて後で「これはダメだ」と思い直して消しています.<br><br>「アルビノーニのアダージョ」も出来そうですね.