去年の秋以来、弦楽合奏曲を意識して聴いたり、スコアを見つめたりする機会が多くあります.
11月の本番で、レスピーギの「リュートのための古風な舞曲とアリア第3番」を吹奏楽団にてとりあげたのです.
元々は、編成がいびつなうちの楽団では、出版されている吹奏楽用の楽譜を使ってもまともにならない状況があったのよ.
それをなんとかするために楽団の編成に合わせて楽譜を作る事にしたのです(^Q^;).
演劇で言うところの「当て書き」なのよ.
そんなこんなでレスピーギの演奏がけっこううまく出来たので、以降とりあげる曲のソースを弦楽合奏曲に求めています.
今取り上げているのんは、グリーグの「2つの悲しい旋律」から「春」.
この曲以外でも弦楽合奏を聴いたり、楽譜を読んだりなどの機会が増えています.
そんな弦楽合奏の曲をやり込んでいくとボウイングの話が出てきます.
レスピーギを練習しているとき、元ネタが弦楽合奏である事もあり、ボウイング話をN親分やフルートちゃんと何度かしました.(フルートちゃんはヴァイオリン弾きでもあるのよ)
グリーグについても上げ弓/下げ弓を気にしたりしています.
気にしているだけの段階で、それをうまく演奏に反映しているかはまだまだなのよ...
はかせがよく読んでいる Zauberfloete さんのブログにて、管楽器奏者が意識するボウイングについて、触れられています.
http://zauberfloete.at.webry.info/201212/article_2.html
http://zauberfloete.at.webry.info/201212/article_3.html
この記事に引かれているモーツァルトは譜例を図で伴っていないこともあり正直難解ですが、いろいろ噛みしめてみる必要がありそうです.
また、レコ芸の広田智之の話についても、大変興味深いものがあります.(「レコ芸レコ芸」手元にあるので読んでみました)
すばらしい弦楽器奏者が弾いているのを近くで聴いていると、我々の方言はかなり一辺倒なのではないか? といよいよ痛感するようになった.~(中略)~フレージングの根源的なところに立ち返ってみると"アップとダウン"という弓遣いの問題が大きい
はかせは上げ弓/下げ弓について、次のように感じたりする事があります.
上げ弓でつくるフレーズは、重力にさからった上昇.
下げ弓は、空中で空気に乗っかって重力を利用した滑空.
もちろんこれらが全てではありませんが、動きの速いパッセージではそんな事を考えたりしています.
前にも書きましたが「ウインドオーケストラのためのマインドスケープ」を指揮する事が決まりました.
参考にと、動画サイトでいろんな演奏を聴いています.
その中でも、すんごくとらわれてしまったのがこの演奏.
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「あっ」と思いました.
ソプラノサックスのソロが、はかせの思っていたところの、力を込めた上昇感と空気に乗っかって重力を利用した滑空感を繰り返してフレーズを作っているように聞こえたのです.
動画で見るとアクションが目に付くので余計にそう感じたの鴨.
上げ弓/下げ弓の事を取り立てて書きましたが、それだけではなく、フレーズ作りってこんなんを意識してやるものなんですね.
いずれにせよ、フレーズ作りに上げ弓/下げ弓を意識するのんはいろいろと良い事かと思う今日この頃なのです.