シベリウスのカレリア組曲より「行進曲風に」を吹奏楽用にアレンジしようとあがいています.
困っているのが調の事です.
この曲の調はは 主部=イ長調、中間部=ヘ長調 となっています.
調号は、シャープ3つ → フラット1つ → シャープ3つです.
イ長調を吹奏楽の楽器達でやってもらうと、B♭管の人たちはシャープ5つ、E♭管の人たちはシャープ6つになります.(譜例1)
これは吹けないだろ...
前回の反省から「取り敢えず B♭ にしちゃえ」としたいのですが、半音上げて変ロ長調にすると、主部は良いのですが、中間部が変ト長調 (=嬰ヘ長調) なんておぞましい調になってしまうのよ.
転調先と転調前の両方を考えて調を設定しないといけないのです.
さー困ったぞ(v_v).
このままだとC管の人はフラット6つ (シャープ6つ) なんてビックリ調号が出てきます.
こんなん却下却下却下.
前回にアレンジで困ったのんよりももっとタチが悪いのよ(^Q^;).
はかせは、メンバーが指遣いの訓練だけに終始してしまう曲はちょっとイヤなのです.
今度は長をいじって少々曲のイメージが変わってしまっても、調号が少ない楽譜にしたいのよ.
指回しの訓練に時間を割くよりも曲作りに時間を割いてほしいのです.
で、どう移調するとみんなが幸せな調になるか図を作ってみました.
C管・B♭管・E♭管のすべてで調号が4つ以下になるのは、短3度上げた C (図の緑色)か、全音下げた F (図の黄色) のどちらかです.
それでもE♭管ではシャープが3つとか4つとか出てくるのよ.(譜例2)(譜例3)
アルトサックスの方の顔を思い浮かべると、ちょっとコレはやめておいた方が良い気がするの.
長3度下げた F (図の水色) にするとB♭管・E♭管の人はあんまり苦しまない気がします.(譜例4)
ただ、C管のの人達にがんばってもらわないといけないのです.
奏者の顔を考えるとこれが無難かなー.
No.307 シベリウス/組曲<カレリア> Op.11
日本楽譜出版社
¥ 840
♯も♭も4つまでなら吹けるでしょう。御苦労おかけします。
「カルメン (イ長調)」やった時にアルトサックスが苦労してたのんがひっかかってるのですよ.<br>スケール的な動きが多いのでカルメンよりは難易度低いかも知れませんね.